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中小企業診断士タニシゲ
中小企業診断士タニシゲ
佐賀県伊万里市の中小企業診断士です。 経営戦略や経営計画の策定、マーケティングや企業再生などのコンサルタントをやっています。 企業さんの売上アップ、商店街活性化、地域活性化、地域産業の振興など、地域が元気になるのが私の喜びであります。
<略歴>
1973年1月 誕生
伊万里幼稚園、大坪小学校、伊万里中学校、伊万里高等学校と、18年間伊万里で過ごす。
横浜国立大学経済学部卒業後、伊万里の近くに帰りたいと思い、長崎県内の銀行に入行。
地域シンクタンク業務を行う情報調査部、経済研究所に配属となり、地域経済調査、産業調査、政策提言などを行う。
その間、福岡の地域シンクタンクに2年間出向し、「九州経済白書」の執筆にも参加。
銀行を退職後、伊万里市内の経営コンサルタント事務所に勤務する傍ら、中心市街地活性化グループ「eまち伊万里プロジェクト」でも活動中。
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資金繰り表を作っていらっしゃいますか?

2010年04月24日

 中小企業診断士タニシゲ at 11:06 | Comments(3) | コンサルタント活動報告
中小企業診断士養成課程から帰ってきて、もう2週間が経ちました。

帰ってきてからの仕事は、主に企業再生に関することです。
業況が悪化し、資金繰りが厳しくなり、このままだと倒産してしまうという企業さんをお助けする仕事です。

資金繰りを把握するには、資金繰り表の作成が必要です。
「このままいくと、何ヶ月後に資金がショートするか」ということを確認しておくことで、突然の最悪の事態を避けることができます。

先日も、某県の会社の社長さんが、「資金繰りは非常に厳しいが、5月までは借り入れ返済を行うつもりだ」と仰いました。
資金繰り表を見たところ、5月の返済を行ってしまうと、6月の資金はかなり乏しくなり、7月にはショートする見通しであることが分かりました。
となると当然、「社長、5月分から銀行さんに返済猶予をお願いしましょう」ということになるわけです。
銀行の担当者さんも、資金繰り表を見ることで、その会社に当面の返済能力が無いことをすぐに理解できます。

というわけで、「どうやら資金繰りが厳しくなってきた」とお感じの経営者さん、経理担当者さんには、できるだけ早期に資金繰り表を作成されることを強くおすすめします。
「資金繰り表 ダウンロード 無料」などのキーワードで検索すると、資金繰り表の雛形はいくらでも入手できます。
是非、よろしくお願いいたします。

(注)私は佐賀県伊万里市を中心に活動していますが、お客様は市外、県外も含め広範囲にわたっています。今回も含め、ここで取り上げる話は、伊万里の企業さんの話とは限りません。念のため申し添えておきます。

<追記>
「何故、この社長さんは資金繰りが厳しいことを承知の上で、返済を続けようとしたのだろう?」という疑問を持った方がいらっしゃるかと思います。

実はこの会社、以前にも金融機関に対し返済猶予のお願いをしていました。
金融円滑化法の施行もあり、民間の金融機関さんは事情を理解して頂き、返済猶予に応じてくださるところでした。
ところが、よりによって「中小企業に対する危機対応業務を担う指定金融機関」である某政府系金融機関の支店長が、「数ヶ月前に融資したばかりなのに、返済猶予をお願いされても困る。返済猶予願いを取り下げてくれ。猶予のお願いはなかった事にしてくれ。」と仰ってきたそうです。

このような振る舞いは、金融円滑化法の主旨に反しており、某政府系金融機関自体が策定している「金融円滑化への取り組みについて」というガイドラインでも禁じられている行為です。
なのに、支店長は自分の体面を守るために、窮地に立たされている会社に対し無理なお願いをしてきたのです。

社長も人が好く、これを了承してしまいました。
一行に返済するなら他の銀行にもということになり、結局、引き続き全額を返済することになりました。
その後、お金をかき集め返済を続けられましたが、そう長く持つはずもなく、再度返済猶予をお願いする事態に立ち至ったのです。

ほんと、ひどい話です。
今後、某支店長の対応によっては金融当局への通報なども選択肢に入れながら、企業さんの支援を行いたいと思います。


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この記事へのコメント
更に事態が進めば貸し剥がし・・・

金融機関の意味合いが薄れてしまうよね

支店長の面子って、数字の上だけになってしまったのかな?

地域経済の底辺を支える気概で、やって欲しいですね


ガンバレ!タニシゲ所長!!
Posted by koimari at 2010年04月24日 11:58
>koimariくん
この支店長は論外でしたが、地域の中小企業存続のために、金融機関さんも色々とリスクを覚悟で支援していただいています。
特に、亀井大臣の金融円滑化法施行以降は、返済猶予がお願いしやすくなっています。
これは結局、中小企業を延命させる代わりに、金融機関側がリスクを被ってくれているという構図です。

しかし企業側には、「返済猶予で資金繰りが楽になったから良かった良かった」と危機感をなくすケースが少なくありません。
喉元すぎればなんとやらです。

そんな企業は、猶予期間終了後、再度経営危機に陥ることでしょう。
そういう会社が多い場合は、地域の金融機関の資産は大きく毀損されることでしょう。
そうなると、また健全な企業に資金が回ってこなくなる可能性があります。
私はそれを危惧しています。

ですから、経営コンサルタントは、金融機関交渉だけの仕事はなるべく受けるべきではないと考えています。
肝心なのは、業務改善による企業の再生なのです。

すまん、なんか話がそれてしまいました。
何の話でしたっけ?(笑)
Posted by タニシゲタニシゲ at 2010年04月24日 18:12
熱いね。タニシゲさん。
企業を取り巻く、税理士、金融機関、コンサル、そして地域全体で良くしていこうという取り組みができればいいのですが…
Posted by 大橋ひさお at 2010年04月26日 09:25
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